簡単セルフチェック!姿勢を前と上から見てみよう
背筋をまっすぐ伸ばして立っても、体が左右にずれていたり捻れていたりすることはよくあります。
以前の記事でご紹介したように、良い姿勢の基本は【耳・肩・股関節・膝・くるぶし】の5点がまっすぐ揃った姿勢となりますが、これは矢状面と言って、体を横から見た時の姿勢の話です。人間の体は平面ではないため、この他に前額面(前から見た面)と水平面(真上から見た面)も加味しないと立体として良い姿勢かどうかはわかりません。
今回は、前額面と水平面も入れて姿勢を総合的にチェックする方法もご紹介したいと思います。
左右にずれていないか?(前額面)
体を前から見た時の姿勢は、シンプルに左右対称が理想です。
鏡の前に立ってセルフチェックをしてみましょう。
チェックするポイント
● 首の傾き
首が左右どちらかに傾いていないか
● 肩の高さ
左右の肩の高さに差がないか
● くびれの大きさ
左右のくびれの大きさに差がないか
これらのどれか1つでも当てはまれば、背骨が左右に歪んでいる可能性があります。
(と言っても1つだけ当てはまる方が稀です。背骨が左右に歪むと、通常は2つ以上に影響が出ることの方が自然です。)
捻れていないか?(水平面)
体を真上から見た時も左右対称が理想です。
しかし自分の体を真上から見るのは難しいので、こちらは体に現れる徴候でチェックしてみましょう。
チェックするポイント
● 腕の長さ
腕を自然に垂らした時、腕の長さに差がないか
● ベルト/スカートの回転
歩いた時にベルトやスカートが徐々に回転していないか
● 靴底のすり減り
左右の靴底のすり減り方に差はないか
これらはどれか1つでも当てはまれば、肋骨または骨盤が捻れている可能性があります。
なぜ歪むのか?
まず、利き腕や利き足があるように、普段から体の片側をよく使うことで左右の筋力に差が生まれ、体は片側に傾いていきます。
さらに、片側の足を組む癖や片側の肩にカバンをかける癖などで筋肉の柔軟性にも差が生まれ、それに拍車をかけて体は歪みます。
また、野球やゴルフなど左右非対称な動きの多いスポーツを長年行っている人は、これらが特に顕著に現れます。
歪みを解消するには
体の歪みがあった場合、積極的に解消するならやはりストレッチが有効です。
ただし、この場合は硬い方を優先的に伸ばす「偏ったストレッチ」が良いでしょう。
例えば、床に座った状態から片脚ずつ伸ばして前屈してみて片方だけやりづらい(硬い)脚があるなら、その脚だけをしっかり伸ばします。
筋肉の使い方の偏りによって体が歪んでしまっているので、ストレッチを逆に偏らせることによって筋肉の柔軟性のプラスマイナスをゼロに近づけるイメージです。
また、「歪みの解消」と並行して「歪ませないこと」も重要です。
普段の生活でなるべく偏りのない動作を心がけましょう。