初心者は注意!ランニングでよくある怪我5選
最近はテレワークの企業も増え、運動不足を解消するためか若い人たちの間で屋外をランニングする人が増えたように感じます。
ランニング自体が不要不急の外出に当たるかどうかはわかりませんが、自宅にランニングマシンがある人はそれを使って汗をかくというのも良いのではないでしょうか。
いずれにしても、今回は『ランニングを始めたばかりの人』に知っておいて欲しい、ランニングでよくある怪我とその予防について紹介したいと思います。
ランニングでよくある怪我
膝:腸脛靭帯炎(ランナーズ・ニー)
ランニング中に最も損傷しやすいのが膝。特に腸脛靭帯が大腿骨の出っ張りと擦れることで起きる腸脛靭帯炎は、ベテランのランナーにも起こりうる有名なスポーツ傷害です。
原因はシンプルに「膝の使いすぎ」。適切な範囲を超えて走り過ぎたり、ウォーミングアップ不足や膝関節の歪みなどもこれに影響します。
すね:シンスプリント
特にランニングを始めたばかりの初心者に多い脛(すね)の傷害。脛やふくらはぎの筋肉が疲労して柔軟性が低下することで脛の内側あたりの骨膜を引っ張り、炎症させるものと考えられています。
痛みが発生する場所的に脛骨の疲労骨折と見分けがつきにくいので、ランニングをしていない時にあまりに痛みが続くような場合は医師の診断を受けるようにしましょう。
足の裏:足底筋膜炎
足の裏に起きる傷害。朝の起床時に最も痛みが強く、その後だんだんと痛みが軽減されていくこともあります。
ランニング中の繰り返しの着地によって足底筋膜(腱膜)にかかる負荷が主な原因ですが、底の硬いシューズを使っていたりアスファルトなどの硬い地面を走り過ぎたりすることで、その負荷はより大きなものになるので注意しましょう。
太もも・ふくらはぎ:肉離れ
筋肉や筋膜の断裂。筋肉が収縮しようとしている時にその力と逆方向に筋肉が引き伸ばされることで起こります(ランニングでは着地の動作中など)。
歩行が困難になるほどの痛みや腫れ、しばらくすると内出血が現れる場合もあります。
足首:アキレス腱炎
ふくらはぎの筋肉と踵の骨を繋ぐアキレス腱は、地面を強く蹴るなど、ふくらはぎの筋肉に負荷をかけ続けた時に炎症を起こすことがあります。
また、加齢などでアキレス腱の柔軟性が少なくなるほどそのリスクは増えていき、断裂に至る場合もあります。完全に断裂すると後ろから足首をバットで強く殴られたような衝撃と破裂音が伴い、歩くことができなくなります。
怪我の予防には
いずれの怪我も十分なウォーミングアップやストレッチが予防としては効果的です。
特に走る前のストレッチは、静的ストレッチ(伸ばしたまま〇〇秒間静止するようなストレッチ)ではなく動的ストレッチ(ラジオ体操のように反動をつけたストレッチ)を行うようにしましょう。
また、万が一怪我をしてしまった場合はいずれの症状でも、まずはRICE処置(※)を行い、その後、速やかに医療機関を受診しましょう。
※ Rest(安静)Ice(冷却)Compression(圧迫)Elevation(挙上)
さいごに
今回紹介した怪我に共通して言えるのは、全て「走り過ぎ」が原因になり得るということです。
特にランニングを始めたばかりの初心者は、自分の筋肉や関節がランニングによって生まれる負荷(自分の体重×ランニングの動作による衝撃×反復回数)にどれだけ耐えられるかの検討など、まずつかないと思いますので
まずは、自分に合ったシューズを履く。(1)
そして、ウォーミングアップをしっかり行う。(2)
さらに、ランニングは LSD:ロング・スロー・ディスタンス で長く続けられるように、歩くよりもゆっくりペースで走る。(3)
少なくとも、以上の3点と
他人との距離は2m以上空けて走る(4)
ということを心がけて、安全にランニングを楽しんでください。